2021年7月12日月曜日

星の海


星の海 
star sea

外寸 210mm×297mm 
内寸 200mm×250mm






  


海の絵を楮入りの和紙に印刷、雨水に浸すと顔料インクが滲んで、思い出すようなぼんやりした印象に。原画よりもノスタルジックで記憶の印象に近くなった。実験を繰り返したところ、真夏のような強い陽射しで映色すると、星のような不思議な模様が現れるのに気付いた。





星の光を打ち消していた太陽の光が、隠されていた星空を映し出すという美しい矛盾。おそらく紙の上に残った水滴が焦点レンズになって、こういう模様を作り出すのだろう。しかし人為的にこの現象を作り出すことができずに、夏至の日を境に星は見えなくなっていた。



本の装丁にしてしまうと星の部分が隠れて見えなくなるし、再現ができないので断念。しかし創造神のトキメキが現れていて、とてもいい仕上がりなので、星が出ているものだけをprint作品として自立させることにしました。人為的ではなく、自然が表現した作品です。

※販売終了いたしました。






2020年10月13日火曜日

butterfly effect




butterfly effect

外寸 168×220mm

内寸 850×120mm



一枚一枚模様や雰囲気が異なります。基本的に直感で選びますが、しぼった段階でどちらがいいか尋ねることがあります。



額装してすぐに飾れる状態で発送いたします。壁にかけても立てかけることもできます。木枠はマトア材(ソロモンマホガニー)、マット、表面はガラスです。

※販売終了いたしました。


死の先にある生



一匹の蝶が語りかけてきた「死の先にある生」。

時間を大きな川の流れに例える表現はよくあるが、私たちは時間そのものをエネルギーとは考えない。しかし時間が伸びたり縮んだりすることを、心は経験して知っている。時は持続する記憶の中に畳み込まれていて、「今日は自分にとってどんな一日だろう?」と考えるとき、その一日(時間)はポテンシャルというエネルギーを帯びている。

アボリジニの人たちは空間を距離ではなく意識と捉え、マヤの人たちは、時間は単に流れていくものではなく、意識のエネルギーと考えていた。死んだらそこで時間が消えてしまうのではなく、時という意識のエネルギー(持続する記憶の中)に、光とともに生きている。「今日はどんな一日だろう?」という問いかけに答えてくれるのは、この暗闇の先にある光なのだ。

易紙に蝶の絵を刷って浸しても、ほとんど変化がなかったので、刷る前の段階で、赤い蝶と青い蝶にして重ね刷りしてから、水に浸すことにした。これが上手くいった。

ファーストインスピレーションがbutterfly effectという言霊。エレキギターを触ったことがある人ならわかると思うけど、エフェクトには本来の音を歪ませたり、奥行きを持たせたりするいう意味もある。つまり元の音(butterfly)のままでは、効果が生まれなかった。



手差しでコピー機に入れて重ね刷りをしているので、どうしても赤と青が微妙にずれてしまう。それもまさにbutterfly effect。この世の果てに落ちていた一匹の蝶は、死の先にある生を羽ばたき続けている。











2020年4月6日月曜日

水晶

 

水晶(白) crystal
   
外寸 168×220mm
窓寸 900×130mm
 

 水晶(黒) crystal
   
外寸 168×220mm
窓寸 900×130mm
 
 
 
一枚一枚模様や雰囲気が異なります。基本的に直感で選びますが、しぼった段階でどちらがいいか尋ねることがあります。
 
 
 
額装してすぐに飾れる状態で発送いたします。壁にかけても立てかけることもできます。木枠はマトア材(ソロモンマホガニー)、マットは厚紙(斜め切りはしていません)、表面はガラスです。
 

製作日は3/10、3/20、4/5と三種類あります。裏面に日付とサインをしておきます。


 
追記 2020/7/25
 
水晶に奄美大島で拾った龍骨を乗せていたら、なんだかわからないけど、ググッとくるものがあって、これはもしかしたらと思って、易紙に水晶を刷って雨水に浸してみたら、美しいターコイズブルーが浮かんだ。左が4/5の作品で、右が今回の作品。今まで何度試しても、出なかった発色。龍の息がかかったドラゴンブルー。

 
 
 

 
 
※2020/7/25以後受注の作品はこの龍青(ドラゴンブルー)になります。
 
和紙は長期保存に適した紙です。天然の植物繊維を、漉くことによって繊維を絡ませることができるため、強靭で保存性に富み、洋紙に比べ耐久性の強いのが特徴です。
 
易紙という特殊な和紙を使用しております。易紙にデジタル出力したのち、雨水に浮かべて天日干ししだけで、自然に浮かんできた色になります。人の手による彩色は一切しておりません。乾燥後にUV防止スプレーとニスをかけて表面を保護しています。
 
詳しい制作過程はこちらをご覧ください。→この世の終わりと始まりに
 


 

 
 
 

2020年2月13日木曜日

stay gold

 
黄金の樹 
stay gold

外寸 168×220mm
内寸 117×166mm
  
 
 
裏に日付とサインをしておきます。

 
 
すぐに飾れる状態で発送いたします。壁にかけても立てかけることもできます。木枠はマトア材(ソロモンマホガニー)、マットはありません。作品が表面のガラスに密着している状態ですが、その方が空気に触れずに退色を防げるのではないかというこちらの判断です。
 

 
一枚一枚模様や雰囲気が異なります。基本的に直感で選びますが、どれがいいか尋ねることがあります。添付写真を受け取れるアドレスだと助かります。再現ができないため、在庫がなくなり次第終了になります。  
 
 

 
アウトレット雲竜和紙に印刷した生命の樹を、溜めていた雨水に浮かべてしばらく放置していたら、黄金が浮かびあがってきた。なんでこうなるのかわからないのだけど、これってまさに錬金術。ちょうど粉雪が舞い始めたのは、天からのサインだろう。stay gold、アルケミストがまた来てくれた。

  
  
 
「あなたはなぜ錬金術師と呼ばれているのですか?」
「錬金術師だからさ」
「では、他の錬金術師が金を作ろうとしても作れなかったのは、なにが間違っていたのですか?」
「彼らはただ金を探しているのだ」
「彼らは自分たちの運命の宝物だけを求めていて、実際に運命を生きたいとは思っていないのだ」
「おまえはもう、錬金術を知っている。それは大いなる魂とつながることであり、おまえのためにとってある宝物を発見するということなのだ」
「おまえの心があるところに、おまえの宝物が見つかる」
「おまえの宝物がある場所に、おまえの心もある」
アルケミストより
 
生命の樹に黄金が見えたとき、stay gold という言葉がすっと降りてきた。「stay」と「gold」という単語がはじめて一緒に使われたのは、ロバート・フロストという詩人の「Nothing gold can stay」らしい。
 
Nature’s first green is gold,
Her hardest hue to hold.
Her early leaf’s a flower;
But only so an hour.
Then leaf subsides to leaf.
So Eden sank to grief,
So dawn goes down to day.
Nothing gold can stay.
 
自然の最初の色は黄金。
大いなる母の最も強い色合い。
自然の最初の葉は花。
しかし一時間で枯れていく。
葉は葉に沈みゆく。
そしてエデンは悲しみにくれ、
夜明けは今日になる。
黄金のままではいられない。
 
映画アウトサイダーでも、スティービーワンダーの曲でもgoldとは「お金」「成功」「美しさ」ではなく、むしろ真逆のニュアンス、「若さ」「子供」「純粋」「無垢」「初々しさ」「青春」の意味で使われている。
 
錬金術で生まれたのは、グラムいくらで売買されている金のことではなく、アウトレットで投げ売りされていた雲竜紙と、安物の互換インク、ジャンク扱いの実験用プリンターという問題児同士の組み合わせによって生まれた、奇跡のように見える金色、「内なる輝き」のことを指している。
 
goldとは「内なる輝き」。stayとは、それを保ち続けろという、光のメッセージ。
  
  



 





2019年11月30日土曜日

龍樹


龍樹 ryujyu
 
雲流紙にデジタルプリント
A4サイズ
(外寸)210mm×297mm
 (内寸)250mm×175mm
 
 
 

樹霊シリーズと同じ雲流紙、同じインクを使用しております。雲流紙は楮(こうぞ)の繊維がそれぞれ違うので、一枚一枚に違う流れがあり、ひとつとして同じものはありません。黄金色(ブロンズ)が紙の上に現れるように、アルケミスト(錬金術師)に魔法をかけてもらってます。



紙の裏にウロボロス(アウリン)の蛇を印刷してあります。太陽に透かすと、このシンボルが浮かび上がります(光をあてないと裏うつりはしません)。


 
シュミレーションはA4サイズのアクリルフレームとポスターフレームです。アクリル板なら窓辺に置くとうっすら透けて見えるし、光の加減で微妙な色調の変化も楽しめます。ポスターフレームはフレームを入れてもいいし、ガラス額装してもいいし、その点は購入者におまかせします。マット(窓)サイズは250mm×175mmです。額は付属いたしません。
 

 
 
※錬金術には副作用があるらしく、紫外線によって早い段階で退色することがわかりました。アルケミスト印刷は、廃盤になったアウトレットの雲竜和紙に、互換インクの実験用プリンターで印刷を重ねていたときに、急にインクの出がおかしくなって、偶然生まれたエラーモード、つまり問題がある者同士が集まってできた、小さな奇跡のような作品です。
 
 
 

モチーフは宇佐八幡神社の樹齢800年の大楠です。三本あるうちの一本で、本殿に寄り添うように生えている大樹です。樹霊シリーズでは木霊として登場します。


 
以前、この樹から幻視を伴った強い霊感を受けました。それは鎮守の森くらいの大きさの、巨大なメビウスの輪のようなものでした。生きているように地下世界を巡って蠢くその不思議な帯の流れは、やがて蛇のような形になり、最終的にこの樹の根元から龍になって天に飛んでいきます。それは見えない世界での出来事ですが、強いリアリティとそのイメージは、ずっと脳裏に留まっていました。
 
二匹の蛇が互いの尾を咬んで楕円になった文様は、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」においてアウリンの蛇として重要なシンボルとして登場します。みずからの尾を食べるウロボロスの蛇は、始まりも終わりも無い完全なものであり、循環性、永続性、始原性、無限性と、意味するものは広く、古くから多くの文化、宗教において用いられてきました。その象徴であるイメージは、この大樹から得たインスピレーションそのものでした。
 
『宇宙においては、何ものも消滅することなく、何ものもあらたに生ずることなく、何ものも終末あることなく、何ものも常恒であることなく、何ものもそれ自身と同一であることなく、何ものもそれ自身において分かれた別のものであることはなく、何ものもむかってくることもなく、去ることもない、という縁起のことわりを、仏は説きたもうた』Nagarjuna
 
人の寿命よりはるかに長く生きている大樹には、叡智が宿ります。そして友人と呼べるようになれば、テレパシーで大切なことを伝えてくれます。大樹と親密になる、もっとも有効な方法のひとつが、描くことでしょう。この樹を描いている間、不思議なことが起きて、なぜだかずっと龍が気になっていました。
 
宇佐八幡神社の別名は辰宮神社。即ち龍神さんです。
 
 

 
 
 
  ※販売終了いたしました。